(1) 国土地理院の基盤地図情報のダウンロード

・国土交通省国土地理院の基盤地図情報はその公式サイトhttp://www.gsi.go.jp/kiban/ にアクセスすれば誰でも無料で誰でも利用することができる。CAD または Illustrator がある場 合はダウンロードして逃げ地図作成用の白地図に使用できる。

 

●ダウンロードの方法

基盤地図情報ダウンロードサービスで 新規登録してログインする。

・ダウンロードファイル形式選択で「基盤地図情報基本項目 JPGIS(GML) 形式」を選択する。

・地域・基盤地図情報の選択で、「地図から選択」or「リストから選択」を選ぶ。⇒ 必要な情報にチェックを入れる。

・地図で必要な範囲を選択して選択完了。

・ダウンロードファイルリストで「全てチェック」→「まとめてダウンロード」すると、 「PackDLMap.zip」が保存される。

※ダウンロードした地図データを利用した場合は、申告をすること。

ダウンロードの方法

(2) ゼンリン地図を入手する場合

・ ゼンリンの地図を複写・印刷・出力などの複製(コピー)して利用する場合は、利用申請書を提出し、許諾を得る必要がある。

・ 利用申請書には、複製する範囲、複製成果の配布目的・配布手段、配布先、利用期間、複製作業方法、複製作業機関等を示す。

・ 利用許諾を得たら、使用目的、使用環境、使用機器等の使用条件、使用期間、申込責任者等が書かれた「要綱」および「約款」記載事項を遵守することを示した「ソフトウエア借用書」をゼンリンに提出する。

・ 複製した地図等の成果物の周辺に、ゼンリン指定による著作権と許諾番号を表示する必要がある。

・ 使用後は速やかに、借用した元地図のデータを破棄・消去した証明書をゼンリンに提出する。

(3) 地図を整理修正する

・基盤地図情報ダウンロードサービスページで「表示ソフトウエア」の「基盤地図情報ビューア(8.6MB zipファイル)」をダウンロードして、フォルダ内の「FGDV.exe」を起動。

基盤地図情報ビューア

・先ほどダウンロードした地図情報「PackDLMap.zip」をドラッグ&ドロップする。
※レイヤーリストで表示したい情報のみ表示させることができる。

・「エクスポート」→「エクスポート」で変換種別を「シェープファイル」にして、変換する領域を「全データ領域を出力」にして、出力先フォルダを指定して、「OK」。

・インターネット上からQGIS(無料のGISソフト)をダウンロード、インストールする。

・QGISを起動し、先ほどエクスポートしたデータの内.shp拡張子のデータをドラッグ&ドロップする。

・レイヤの「水域」「建物の外周線」「海岸線」「道路縁」「等高線」以外の×を消す。

・必要な範囲が表示されている状態にしておく。

・ファイル「DXFで書き出す」で「表示範囲」で書き出す。
※範囲が大きすぎると後でデータ編集が大変になるので、できるだけ必要な範囲のみ書き出す。

・CAD又はIllustratorなどで縮尺・地図表現等を調整して、印刷する。

(4) 必要な地図情報を追加する

・津波…道路・海・川・橋・街区・建物・その他(鉄道など避難の障害になるもの)
(たとえば)浸水範囲・緊急避難場所・津波避難ビル・指定避難所

・土砂災害…道路・川・等高線・街区・建物・その他(鉄道など避難の障害になるもの)
(たとえば)土砂災害警戒区域・緊急避難場所・鉄筋コンクリート造の公共施設等

・洪水…道路・川・橋・街区・建物・その他(鉄道など避難の障害になるもの)
(たとえば)浸水想定区域・避難場所

参考:鎌倉市と陸前高田市と下田市で作成した逃げ地図のベースマップの大きさ

出典:吉野加偉・山本俊哉・白幡玲子・木下勇・羽鳥達也・谷口景一朗「逃げ地図(避難地形時間地図)作成の基本的手法と実践モデル-逃げ地図を活用した津波防災まちづくりに関する研究(1)」日本建築学会大会(近畿)学術講演梗概集, 2014年9月13日

・国土地理院では、「災害から見た地理空間情報」を提供している。専門性はやや高いが、地域の災害課題を確認することができる。
「基本的な情報」(電子国土基本図、空中写真・オルソ画像、高精度標高データ、古地図・旧版地図、災害調査図等、 湖沼図)
http://www1.gsi.go.jp/geowww/bousai-shien/kihon-jouho.html
「地震災害編」(断層変位及び地殻変動、地震動、液状化、津波、地すべり、斜面崩壊・がけ崩れ、盛土崩壊)
http://www1.gsi.go.jp/geowww/bousai-shien/jishin-saigai.html
「台風・豪雨災害」(洪水、内水氾濫、高潮、土石流、地すべり、斜面崩壊・がけ崩れ)
http://www1.gsi.go.jp/geowww/bousai-shien/taihugou-saigai.html

ハザードマップの白黒コピー

・上記の方法は、その操作スキルや大型プリンターを必要とすることから、どこでも誰でもすぐに用意することが容易ではないが、ハザードマップを白黒コピーすれば、図上に災害想定範囲が表示され、A3サイズであれば簡単に用意できる。

 

●参考事例

気仙沼市立面瀬小学校・面瀬中学校では、逃げ地図づくりを体験した担当教員が東日本大震災の津波浸水範囲や緊急避難場所などが明示された「気仙沼市津波避難計画地図」(カラー版、A3版)を白黒コピーし、その縮尺に合わせて129m(3分間の移動距離)分の革ひもを用意した。

岩手県立住田高校では、住田町が作成し各家庭に配っている「住田町防災マップ」をスキャンして大型地図(A0)へ拡大したものを用いて、土砂災害と洪水からの逃げ地図を作成した。なお、大船渡市と陸前高田市の海岸部については、国土地理院の白地図に東日本大震災の浸水区域を表示した。陸前高田市の内陸部であり津波の影響のない横田町地区については、陸前高田市が示している防災ハザードマップから洪水浸水域と土石流の範囲を表示して用いた。

面瀬小・中学校での逃げ地図づくりに使用した「津波避難計画地図」