(1) 複合災害からの逃げ地図づくりにあたって

・ 東日本大震災は、地震と津波と原発事故が重なった複合災害である。最近は、札幌市や愛媛県のように、地震と大雨が重なった複合災害を想定した防災訓練を行う地域も見られる。

・ 複合災害の頻度は低いが、発生した場合のダメージは大きいため、逃げ地図の作成を通して、リスク・コミュニケーションをとる必要性が高い。

(2) 津波と土砂災害の複合災害からの逃げ地図づくりの手順

① ハザードマップの入手
・津波ハザードマップと土砂災害ハザードマップを入手して、両方のマップを重ね合わせて避難対象区域を明らかにする。

② 避難目標地点の設定
・ 避難目標地点は、津波浸水想定区域および土砂災害警戒区域等の外に位置する地点に設定する。具体的には、津波からの津波避難地点を設定した後、土砂災害警戒区域等と重なった地点を除く。
・ 地域によっては、上記の設定方法では避難目標地点が数カ所に限定される場合がある。その場合は、土砂災害警戒区域を点検して、避難目標地点の設定を任意に判断して、逃げ地図を作成する方法もある。

③ 避難障害地点の設定
・ 土砂災害警戒区域等を通過して避難しないように、土砂災害警戒区域等から避難する場合以外は、当該区域内の道路・通路は、避難障害地点とする。
・ 地域によっては、上記の設定方法では避難経路を設定できない場合がある。その場合は、土砂災害警戒区域を点検して、避難障害地点の設定を任意に判断して、逃げ地図を作成する方法もある。

④ 避難時間と避難方向の図示
・避難目標地点から逆算し、単位時間ごとに色分けを行い、避難方向に矢印を入れる。

吉佐美地区における土砂災害を考慮した逃げ地図の比較