(1) 多様な関係団体の参加

・逃げ地図ワークショップは、リスクコミニケーションの手段であることから、性別や世代に偏りがなく、できる限り多様な関係主体が参加することが望ましい。
・防災意識を啓発し、避難に関する課題を抽出する上でも、属性や立場の異なる多様な関係主体の参加を得て、様々な意見を出し合い、相互の意思疎通を図ることが望ましい。

・特に、青少年と高齢者の両者の参加は、世代間の交流や次世代の育成の観点から重要である。

(事例)
下田市吉佐美地区では、吉佐美区が指定した避難場所を検証するとともに、避難に関する課題を抽出するため、吉佐美区の理事や民生委員、防災委員のほか、朝日小学校のPTA役員(女性)や下田中学校の女子中学生の参加を得て開催された。その結果、多様な観点から避難に関する意見が出された。
陸前高田市米崎町地区では、NPO法人再生の里・ヤルキタウンが主催した防災イベントの企画の一つとして逃げ地図ワークショップが行われ、子どもから高齢者まで多様な世代の参加を得たほか、消防関係者や警察関係者も参加し、多様な関係主体が避難に関する地域の状況を共有することができた。
陸前高田市広田町地区では、3回連続ワークショップを開催し、第1回は中学生、第2回は消防団、第3回は漁協女性部をそれぞれ主な対象者として参加を呼びかけた。

陸前高田市米崎町の逃げ地図づくりワークショップ

(2) 地域の実情に詳しい関係主体の参加

・逃げ地図ワークショップは、指定された緊急避難場所以外の場所への避難や階段・通路等を経た避難も検討するため、それらに関するできる限り正確な情報を得る必要がある。

・逃げ地図ワークショップは、災害からの避難のリスクに関する正確な情報を関係主体間で共有するため、避難場所や避難経路に関する地域の実情に詳しい関係主体の参加を得ることが望ましい。

(事例)
陸前高田市広田町では、第1回のワークショップで中学生らが作成した逃げ地図をベースに、第2回のワークショップで消防団員らがそれを点検・修正して、より正確な情報に基づいた逃げ地図を作成した。

陸前高田市広田町逃げ地図ワークショップ

高知県黒潮町浜町地区では、最近整備された避難階段がベースマップに表示されていないため、避難階段の整備情報に詳しい町役場や消防団などの関係主体がベースマップをチェックした上で、逃げ地図づくりワークショップを行った。